Thursday, December 29, 2011

2011年

以前のブログ更新から、7か月以上の月日が経ってしまいました。皆様は、いかがお過ごしでしょうか?
ブログに何度も帰ってこようと試みたのですが、素直にここに戻ってきたいと思うまで待っていたら、今日になってしました。

今年も終わりに差し掛かり、ここ最近特に2011年を振り返っていたのですが、今思うと昨年末にドイツに拠点を移してから本当に様々な事があったように思います。その中でも東日本大震災に関しては、簡単に言葉に出来ないような出来事でしたが、その震災の事を含め、この7か月間は様々な事を心の中で感じながら一生懸命過ごしてきました。

音楽家の活動としてはとても充実した時期で、ゼルツマン・マリンバ・フェスティバルの為に約一年ぶりのアメリカ訪問、東京でのデビューリサイタル、名古屋、京都でのコンサート、そして安倍圭子先生のマリンバアカデミーへ講師としての参加、学校での行事等々、沢山のお仕事をさせて頂いていました。

ただ、自分の心の中で抱いていた様々な思いが消化されずに、無我夢中で音楽に向かっていたことが一番の理由だったのでしょう。京都での演奏会が終わった7月下旬から音楽を奏でることはもちろん、マリンバの音色も聴くことも出来なくなってしまい、しばらくの間マリンバから離れた生活を送っていました。それと同時に周りが見えなくなってしまった時期でもあり、東京、名古屋、京都での公演をはじめ、その他の演奏会も沢山の方々のお力添えなしでは成しえなかったことであり、深くお礼を申し上げるのも出来なくなってしまった時期でもありました。その失礼を、この場を借りて心からお詫び申し上げたいと思います。

その状態から素直にマリンバを演奏したいという気持ちになるまでは沢山の月日が必要でしたが、心で感じてきた事を見つめ直し、考え、感じた様々な事を心穏やかにゆっくり受け止めていく過程の中で、自分という人間をまた少し以前より知ることが出来た気がしています。

沢山の優しさが無ければ2011年を今のような温かい気持ちで終えられることが出来ませんでした。その沢山の優しさには心から感謝するとともに、沢山の演奏会を控えている来年に向けて、この温かい気持ちを温め続けていければ、と思っております。

2012年も皆様にとって穏やかに幸せが感じられる日が沢山ありますことを、心からお祈りいたしております。

今年もありがとうございました。

布谷史人