Thursday, August 01, 2013

2月から今日

ご無沙汰してしまいましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

最後の投稿が2月中旬でしたし、この題名を掲げて書き始めて最後どうまとめ上げられるか心配ですが、とりあえず重い腰を上げる決意だけはあったので、頑張ってみたいと思います。

まずは2月下旬、2枚目のCDの為の録音がありました。

この写真は、共演している誉田広耶君との録音が終わってから、「あっ、そういえば録音風景の分かる写真撮ってなかったなあ。」と、後から取ってつけたように撮ったので、僕の顔はかなり余裕に写ってますが、この録音は時差ボケとの戦いで、大変な思いをしながら録った思い出が強く残っています。

今回のCD作製は、オクタヴィア・レコードさんにお願いしました。日本の大手のレコード会社さんとのお仕事は初めてだったのですが、とてもスムーズに、前を見据えて取り組んでくださる所で、非常に楽しくお仕事をさせて頂きました。前回の録音とは違い、愛用させてもらっているこおろぎ社のマリンバでの録音でしたが(楽器を貸してくださったこおろぎ社さま、そして練習室を提供してくださり、楽器運搬を快く引き受けてくださったネオリアこおろぎの井澤さんありがとうございました。)、音もとても豊かで、ダイナミックに録ってもらえた気がします。こちらの件に関してはまた別の機会に宣伝させて頂こうと思いますが、今月8月28日に発売予定です。

そして3月10日、2011年3月13日予定され、東日本大震災の為に後援がキャンセルになったアンサンブルフェスタと題された演奏会が、地元秋田のアトリオン音楽ホールにて行われました。このコンサートでは秋田出身や秋田にゆかりのある演奏家が沢山集まり、デュオから20人ほどのアンサンブルまでの室内楽をプログラムするという、とても面白い内容の演奏会で、僕はバイオリン奏者の石亀協子さんとの共演をさせて頂きました。

実は石亀さんとは、2002年に一度パリでお会いしていました。そのときは、秋田出身の方だと知らずにお会いしたので、同郷の方に異郷の地でお会いできたことはかなりの驚きでしたが、その時に「いつか一緒に演奏できるといいですね。」なんて話していたことが、11年後、秋田の素晴らしい音楽ホールで実現するなんて、これまた凄い事です。舞台では、石亀さんの音にインスパイア―されながら、楽しく演奏させて頂きました。

音楽ディレクターの藤原さんにはこの場をお借りしてもう一度感謝いたします。ありがとうございました。

そして出演者の皆さんは、2011年3月に予定されていた方々と全く一緒で、中には仙台フィルハーモニー管弦楽団の奏者の方も多数いらっしゃいました。震災から2年が経ち、どういうお気持ちで過ごされていたかなど、短い間ではありましたがお話も聞くことが出来ましたし、復興はまだまだこれからなんだということを改めて認識する機会となり、僕の心にも大きく残る演奏会となりました。


そして今度は、4月。これは簡単に終わらせたいと思いますが、「カルメン・ファンタジー」を生徒の前で披露しました。フランツ・ワックスマンがそもそもバイオリンとオーケストラの為に作曲した作品で、バイオリンの名曲として沢山の奏者・聴衆に愛されていますが、どうしてもマリンバで挑戦してみたく、250ドル(約2万5千円)を払って購入しました。
普段は、生徒にああでもない、こうでもない、などと、口うるさく言っているにもかかわらず、自分が実際にその生徒の前で演奏するとなると、とってもとっても、とっても緊張するんですよね。そういう点も含めて、先生という役割というものを今でも勉強中ですが、とりあえずその演奏の録画をYoutubeで期間限定で公開しております。良かったら観てやってください。ピアノは栄愛さんです。

http://www.youtube.com/watch?v=Q_-uJa6kXTc

その直後からは、5月下旬に行われた打楽器アンサンブルグループの「Claviers de Lyon」マスタークラスに向けて、マレット・アンサンブルの集中リハーサルが始まり、時には土日返上で、これでもかというくらいかなり忙しい日々を送りました。普段から写真を取る癖が無く、折角のみんなの晴れ姿を写真に収めることなく終わったのが何よりも心残りなのですが、とにかく本当にみんな頑張りました。この機会で生徒それぞれがそれぞれの想いを抱いて臨んだようでしたし、僕自身も、マレット・アンサンブルの為に編曲したり、コーチングとしてここまで集中してマレット・アンサンブルをみる機会が無かったので、とても勉強になりました。

それが終わってからは、ZMF(ゼルツマン・マリンバ・フェスティバル)の準備に入りました。僕の師匠ナンシー・ゼルツマン先生のフェスティバルで、僕は何度か講師軍の一員として参加させてもらっていますが、今回はいつもよりも演奏曲が多く、フェスティバルの直前はまたいつものストレスフルモードで周りに文句言いながら、頑張りました。

フェスティバルは6月30日から7月13日まで、カリフォルニア州北の小さな町Arcataという所で行われました。練習で疲れ切り、更にドイツからの長旅で憔悴しきっていた僕ですが、僕の師匠や、ZMFで顔なじみの先生方や仲間に会うと、一気にその疲れも吹っ飛び、元気に幕開けることが出来ました。でもさすがに、インテンシブな2週間でしたし、2週目にはだんだんその元気も衰え、最後の方はどうやって最後まで乗り切ったのか意識が飛んでいたのですが、それでも終わってみると充実したものが心に染みわたっているのが感じられ、参加させてもらえたことに心から感謝しています。僕の先生は日本語は読めませんが、この場を借りて感謝したいと思います。ありがとうございました。

この写真は、フェスティバル最後の夜に、主にアジア人を募って撮った写真です。(その他の写真は、数日中に、マルチメディアの写真のページに掲載します。)

この写真の隣に書くのもどうかとは思いましたが、フェスティバルの行われたArcataという町はとても不思議なところで、街中に行くと、なんとなく1970年、1980年代のアメリカを思わせる、非常に独特の雰囲気がありました。住んでいる人もみんな楽しく、楽に生きているような人が多く、日中も街中で沢山の働き盛りの若者が目立ち、「いつ働いているんだろう」とちょっと疑問に思う所もありました。しかも、至る所で葉っぱ(分かる人は分かるかな)の臭いがし、凄いときにはスーパーマーケットの一角でそんな臭いがしていました。それだからリラックスした感じなのでしょうかね。




そのフェスティバルから戻ってきた後は1週間ほどポルトガルへ。南ヨーロッパはイタリアしか行ったことがありませんでしたし、そこで流れていた空気感が凄く新鮮で、楽しみでしたが、南西のポルトガルもまた清々しい天気と人に溢れ、美味しいサーモンを、同じレストランで毎食のように食べながら、英気を養いました。この写真も今手元にないのですが、後でこの場に貼り付けたいと思います。

という感じで、元気にやっています。8月中旬にはいよいよ日本でのコンサートの為に帰国しますが、そのコンサートのお知らせもまた追々この場で紹介させて頂こうと思っています。

それでは、お読みいただきましてありがとうございました。

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